フレームワークの重要性
IFRSについて、いま何をすべきかですが、私はフレームワークをきちんと読み込んで、身につけることが重要だと考えています。そしてファイナンスの勉強も併せて行う。
残念ながら、フレームワークについて、きちんと書かれた書籍はほとんどありません。お手軽な各論的な処理の部分の書籍ばかりです。ではその会計処理はといえば、まだまだ変化しますから、変化の後追いをする必要はないと思います。もちろん、現実の実務として必要な部分は追いかける必要がありますが、ここ1年位を見ていても、IFRSそのものにも大きく変わっている部分があります。実際に適用判断の2012年、そして強制適用といわれる2015年の時点では、IFRSの内容そのもの、細かな会計処理の部分は変わっていることが多々あるでしょう。
だからこそフレームワークをきちんと読み込み、自分なりに理解することが重要です。フレームワークを理解していたなら、その土台の上に積み重ねていく細かな対応、詳細な基準に関しては会計士なら十分に対応できると思います。
そしてIFRSは我々が会計士として、何をしたいのか、もっと遡っていうなら、なぜ会計士になったのかを改めて考え直すいい機会だと思います。
会計士は国家資格です。日本という国に、公共に還元しなくてはならない使命があります。自分のためだけ、という考えだけで動いていては行き詰まることでしょう。会計士である自分たちの考え方、職業的背景を考えないといけないのです。
IFRSへの対応は会計士としては避けられない現実です。目先のことにとらわれず、可能なら英語をマスターして、フレームワークをまず身につける。そしてファイナンスを学ぶ。「私」だけでなく社会にいかに還元できるかという視点を持ちながら、運用を考える。特に若い会計士にはそうなっていただきたいと願っています。
【2009/11/24 11:28】
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IFRSはビジネスなのか
IFRSの導入について、もう一つ危惧していることがあります。それはきちんとした教育がなされていない影響もあるのでしょうが、皆ビジネスの視点からのみ捉えているのではないかという懸念です。
では、永峰・三島会計事務所ではビジネスとしてIFRSを扱わないのか、といえばそんなことはありません。扱います。しかし、ビジネスとして捉える以前に、IFRSにより会計基準がルールベースからプリンシプルベースへの転換が行われたように、発想の転換が本来は必要なのです。
新聞や雑誌、書籍などを拝見しても、あまりにも目先のことばかりが取り上げられているようです。目の前にある会計処理の解釈のみに終始して、いわばQ&A的になっていますね。IFRSの大きな思想体系を理解した上で、処理しなくてはならないことが、小手先のテクニック論になってしまっては、本来あるべきはずの議論にもならないでしょう。なぜそうなのか、どうしてそう処理しなくてはいけないのか、という視点が抜け落ちているのです。
例えばのれん代の償却処理、検収基準の問題、研究開発費の問題もしかり、IFRSは日本の商習慣そのものを変えてしまいかねないのです。なぜ日本ではこうした商習慣だったのか、なぜ日本の会計基準ではこう処理していたのか。もっと大きく捉えるなら、日本の文化、商習慣がこうなのだから、こういう処理というものがあるはずです。それを一切考慮せずに、IFRSではこうだからこの処理、というのでは変ではないですか。一つひとつを突き詰めて行けば、おかしなことはもっとたくさんあると思います。
もしかしたら、会計士にも哲学や歴史の勉強が必要なのかもしれません。というのも、IFRS導入に際して、日本はあまりにも発信していないと感じています。日本人は何をやりたいのか、という発信も発想も感じられません。それはベースとなる日本人としての哲学や歴史を知らないからかもしれませんね。
先にお話ししたように、日本の商習慣が変わってしまうとしたら、「それはおかしい」という話が本来なら出て来ていいはずです。しかし、出て来ていない。小手先でどう対処できるか、という処理方法は出て来ていますけれど、果たして本質的な議論をしているのでしょうか。そこに関わる会計士は会計をリードしていく存在として、職業を通じてメッセージを発信することが大切です。IFRS導入に際して、果たしてそれが出来ているのでしょうか。
【2009/11/09 10:22】
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会計士の独立性とは何か
先程、解釈基準は、結局の所、ワールドワイドなネットワークを有している大規模会計事務所が担うだろうという話をしましたが、そのような組織で出される解釈方針が必ずしも日本の商習慣や民商法を配慮したものにはならないのではないかという点も危惧されます。一見、関係ないように思われるかも知れませんが、ここで会計士の独立性についてお話させて下さい。独立とは従属していないということですが、これは相手があって初めて成立することです。例えば「親から独立している」といった場合に、お小遣いをもらいながらの独立はあり得ませんよね。
よく交わされる論議に「外見的独立」と「精神的独立」があります。これは外見的に独立していなくても、精神的に独立していれば、それを独立と呼べるのかという議論です。
私は外見的に独立していなければ、独立とは言えないと考えています。現在、多くの監査法人ではクライアントと食事の席をともにすることはルール上出来ないはずです。しかし、自分は精神的に独立しているからいい、と判断をして同席することは果たして可能でしょうか。確かに同席している会計士本人は精神的独立をしているから問題はない、と考えるかもしれません。
しかし、外から見れば、クライアントと会計士が食事をともにしていることに他ならないのです。そうとしか見えません。
つまり精神的な独立だけ、ということはあり得ないと思います。外見的にも独立していないと独立とは言えないでしょう。IFRSの実務的な運用局面では、世界的なネットワークを有する会計事務所が指導的役割を果たすだろうことは、想像にかたくありません。では、このとき日本の提携監査法人は、日本の立場を代弁して日本なりのIFRS適用を発言してくれるのでしょうか。もっと言いますと、会計士協会の執行部のほとんどがBIG4で占められている現状で、日本の利益を優先し、独立した立場からのIFRSへの取り組みが期待できるのでしょうか。
会計士の世界でも、アメリカ追随型の国際的ネットワークの一員として組織を創り、踏襲して来たため、ここに至り、自国の判断や利益を発信する相対的な力が脆弱化してしまっている。従来の日本型アメリカ依存モデルの欠陥が露呈しているように思えます。
コンバージェンスでなくアドプションを採用するということは、基準が統一される訳です。それは必ず、どこかの国の基準を標準とし、その基準を取り入れなければならないことを意味します。そういう中で、自国の利益のために、「独立した」立場から実務に従事する。そのことを可能にする上で不可欠な「外見的独立性」の要件について、我が国の会計士業界は満たしているのでしょうか。
同じ様な状況にあるドイツについて調べてみることは、大いに参考になるのではないかと思います。
【2009/10/27 11:35】
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IFRS教育の重要性
国際財務報告基準(以下IFRS)は、新聞や雑誌でも取り上げられることが多くなり、関連書籍も数多く出版されています。そんな状況の中で、私がIFRSについて感じていることをお話ししたいと思います。
CPAドラフト第9号で、私はIFRSは全く新しい概念の会計基準であり、理由として会計の利用者が変わったことをあげました。そして日本の対応として英語が出来る会計士育成の必要、国益を考えた対応が必要であることをお話ししました。
IFRSの導入が本当に日本という国のためになるのか、国益にかなうのか、私は今でも疑問に感じている部分があります。その理由の一つは、IFRSはルールベースではなくプリンシプルベースで作られていることはご存じだと思いますが、誰が解釈を行うのかということです。多分、解釈の基準を持つのは、ワールドワイドに活躍している大規模会計事務所、ということになるでしょう。その中で果たして日本の会計士が日本の国益を守るという観点から主張をしたり、解釈を行うことが可能になるのでしょうか。
金融庁が示すロードマップでは、2012年に適用か否かの最終判断を行い、2015年から強制適用か?ということになっています。まだ日本においてIFRSを導入するか否かは正式には決まっていません。しかし、導入されるであろうことはまず間違いなく、会計士としてはIFRSに対応していかなくてはなりません。
会計士の対応状況、対応施策をみると、基本は各監査法人や会計事務所内での教育研修に委ねられている部分が多いようです。あるいは会計士個人が自己研鑽として取り組んでいる。そうではなくて、例えば日本公認会計士協会が、会計士全員を対象とした各論でなく基礎的教育の場を設ける必要があるのではないかと個人的には感じています。
IFRSは今までの会計基準の概念とは異なり、ファイナンスを基本とした学問体系です。自分たちは会計士、つまり会計のプロだから、新しいとはいえ「会計の基準」だから大丈夫と考えていては、見えてこない部分があるかもしれない。それは今まで学んだことがないファイナンスという学問が必要になるからです。
公的な機関による全員の教育が必要、というのはまさにこの部分です。我々会計士が通常であれば勉強していない部分が必要になる。だから、全員がきちんと学ぶ機会は不可欠なはずです。若い会計士に向けては今すぐにでも合計30時間くらいのファイナンス教育をやって欲しいと考えます。IFRSの本質を理解して、理論武装するためにはファイナンスの習得が不可欠であり、協会をあげて、とり組んで欲しいと思います。
英語の大切さを前回お話ししましたが、残念ながらそれは2012年までの3年間では難しいでしょう。それなら、きちんとしたファイナンス教育を行うことが大切です。IFRSが何をしようとしているのか、どういうものなのかを正確に知り、理論武装が出来るようにする。そのための教育が重要だと思います。
【2009/10/13 14:51】
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グーグルについて
グーグルは圧倒的に便利です! いつも使っているし、本当に重宝しています。
けれど・・・・
先日、家の娘が私にスティーブン・ジョブスとは何者と聞いてきたので、彼はアップルの創立者で、その後、アップルをつぶして放逐されたけど、PIXYという会社を立ち上げて奇跡の復活を遂げて、その後はご存じのとおりアップルに戻ってI-PODを世にだした。で、いまはすい臓がんを患っているみたいということを話しました。 その後、娘はそうなんだということで、GOOGLEで簡単に彼のことを調べていたようですが。
はたと思ったのですが、確かに今でもGOOGLEで日本の有名人を検索することは可能ですが、現在、GOOGLEが進めている世界中の書籍をコピーする作業がそのまま完成してしまうと、結局のところは英語で発信する文献が世界中で幅をきかし、その余の言語が顧られることはどうしても少なくなると思いました。すなわちGOOGLEを通じた文化の一元化とそれによる他言語の圧迫・消滅が加速されかねないという危惧です。
やはり英語民族のものが圧倒的に有利になるでしょうから、畢竟、ゲーテよりはシェークスピア。 ベケットって誰?ということになりかねないのではないでしょうか。
同じようなことをフランスの前国立図書館長の人が言っていたので、我が意を得たりでした。
で、戻りますと・・・・・
スティーブン・ジョブスは確かにすごい男だけど、我が国にも二宮尊徳という、彼に負けず劣らずすごい人がいたよ。 せっかくだから、この人のことも調べてみたら! と娘に言ったわけです。
【2009/10/02 14:27】
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