ベラスケスとラス・メニーナス(1)
べラスケスは私が最も好きな画家ですが、今回20年ぶりにプラド美術館にベラスケスを見に行ってきました。当日(10月31日)はたまたまプラドの長期にわたる改修工事終了後の一般公開日初日ということで、ご一緒いただいたガイドの方によれば普段より込んでいるとのことでした。でも日本でのあの殺人的な行列に比べれば全くすいているレベルでした。
プラド美術館には3つ入り口があり、それぞれベラスケス口、ムリーリョ口、ゴヤ口と名前がついています。ベラスケス口は正面口で今回の改装で何年ぶりかで通れるようになったそうです。このことからもスペインではベラスケスが祖国を代表する画家だという認識なのでしょうね。
余談ですがマドリッドの街中にはボテロの彫像が適当な間隔で置かれていて(確かバルセロナの空港にも)、ボテロ好きな私としてはこういうのは街が楽しくなっていいなぁと思った次第です。六本木の森タワーの前にクモのオブジェ(ビルバオのグッゲンハイム美術館の外にあるのと同じもののはずです)がありますね。個人的にはあのクモは嫌いですが、ああいうオブジェや彫刻が街中に配置されると街の外観にアクセントができていいですね。
私の絵画鑑賞暦はというと、最初は印象派から始まったのですが(日本で印象派がこれだけもてはやされるのは、松方コレクションの影響から日本では西洋画=印象派という図式が確立し、現在も展示会というと印象派がどうしても集客力があること、また中世西洋画は日本に来る機会が殆どないというのが理由だと思います)、アメリカの大学に留学していた時、毎週末の暇つぶしに半ば習慣的にフィラデルフィア美術館に通うようになり、そこに展示してある膨大な絵画の中で中世以降のヨーロッパ絵画を見る機会が増え、その結果、印象派以前のヨーロッパ絵画に興味を持つようになったわけです(その当時、たまたまフィラデルフィア・オーケストラの学生会員にもなっていたので、シーズン中は毎週金曜日、天井桟敷の座席で安く見られたのですが、その時のコンダクターはムーティでした)。
およそ色々な絵が好きなのですが、絵は個人の好みが反映するので、今回はそういう美学的な見方でなくて、違う視点から私の好きな絵をあげてみます。お奨めはレンブラントの一連の自画像シリーズです。美術史専攻でないので学術的・美学的な分析はできないのですが、なぜレンブラントの自画像がいいかと言うと・・・・
(以下続く)
